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あれから数日間、歩いた。歩きに歩いた。
途中走ったりもした。が、道が分からない。
そこらに生えているものが食べていい植物なのかも、分からない。
残念な事にそんな知識は・・・皆無だからだ。
いや、そもそも世界が違う。知識があったとしても役に立っていたかどうか・・・
ユウ「もう・・・無理・・・だ・・・飯・・・水・・・」
この状況では、只魔物が来ない事を祈るしかない。いや・・・祈って魔物が来なかったところで、飢え死ぬ・・・か・・・
パチッ・・・
目が覚めた。
目が・・・覚めた?
ユウ「何だ・・・何で縛られてる?」
「あー!起きたー?!」
「起きたのー!きゃー!!!」
「うおおおおお!俺がみんなを守るんだー!!」ゲシッ!ゲシッ!
「あの、あのね、あのね、お兄さんはね、あのね、森でね、寝てたの!それをね、あのね(ry」
何だこの子供!?
ユウ「おまっ、やめろ!蹴るな!っておい!?蹴るなって!おま!!」
「俺はヒーローだああああ!!!」ゲシッ!
可愛らしく起きたかを確認してくる女の子A。
何故か嬉しそうに悲鳴をあげて逃げる少女・・・いや、幼女か。幼女B。
意味不明なヒーローごっこで何故か俺を敵役にして蹴りを入れてくる男の子C。
そして少し小さい声で必死に説明しようとする女の子D。
・・・・何だ此処!?何処だ此処!?何だこの子供!?
全く現状が理解出来なかった。
クゥゥゥゥ・・・
ユウ「それより・・・腹へった・・・」ぐでっ
ユウは情けなく倒れ伏せた。
少年C「うおおおおお!!完全勝利!!世界の平和を守ったぜええええ!!」
少女D「あのっ、あのね、かっこ、よかったよっ、その!かっこよかった、よ!」
少年C「おう!」ニカッ
少年D「あうぅ・・・///」
幼女B「あはははは!起きたら寝ちゃったー!きゃー!!」タッタッタッタッ
少女A「そんちょー!おきたよー!」
少女Aが呼んだそんちょーとやらが来た時には、ユウは子供達にもみくちゃにされていた。
そんちょー?「ほほ、随分と懐かれていますな」
ユウ「た・・・たす、けて・・・」
空腹で倒れ伏せたユウに、少年少女、そして幼女が乗っかっていた。
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