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『さぁ大友 卓也がゆっくりと歩き出した!ここで老人の紹介をしましょう!こちらが用意したのは井出 みつ子さん御年79歳。
最近は足腰が本当に弱って歩くもの大変になって来たとの事。
まだまだ見た目はお若いですが、やはり人間は歳には勝てませんね』
「いやぁ……本当に歳を取りたくは無いですね。私も最近は臭いがキツイとの理由で娘には近づいて貰えませんよ」
『はぁ、そうですか。おっと!?大友が井出さんに近づき――バックを急に奪って走ろうとする!しかし井出さんはバックを離さない!!
これは完全にひったくりだぁぁぁー!!
そして井出さん!歳の割には中々の握力!バックを取られる所か大友ごとグイグイ引っ張って行く!!』
「井出さんは昔、内職で造花を作っていた時期があるらしいですからね……その経験が活きたのでしょう」
『ほぅ……造花を作る事に何か意味があるのですか?』
「いえ?特には無いでしょ、普通」
『貴方が本格的に何を言ってるのか分からなくなってきたのですが!?』
「お、こうしてる間に大友が井出さんからバッグを取って向こう側に渡りましたね」
『あぁーっと!?しかしこの競技は荷物を向こう側に渡らせるだけではダメです!その本人、井出さんも向こう側に渡らないとイケないのです!』
「あー、バッグを取った大友とバッグを取られた井出さんが睨み合う形になりましたね」
『…………二人が中々動こうとしませんね……どうなってしまうのでしょうか』
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