―世界を破壊する入社試験―

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――― は、始まってしまった……。 あの大手企業とも言える悪の組織の入社試験って言うから相当難しい物だと思ってたら、なんか変な事させられる事になってしまった。 何だよ、横断歩道を渡ろうとしている老人を向こう側に渡らせる試験って。 しかもあのお婆さんの持ってる荷物……めっちゃ重そうだな。 『おや、折笠。始まったと言うのに全然動こうとしませんね』 「もしかしたら作戦を練っているのかも知れませんね。彼は警察官を目指す身。体力だけじゃ無く知力も必要ですからね」 『なるほど。その作戦が上手く行くかどうかが鍵ですね』 やっべ、そろそろ行かないと減点になるかも知れない。 作戦とか特に無いけど行くしか無いか。 『ようやく折笠君が動き始めましたね。そしてそのまま竹中さんに近づく!さぁどうなるのか!?……何かを話してる様子ですねぇ。…………そして、竹中さんの大きな荷物を持って、車が来ていない隙を狙って……向こう側に今ゴール。……なんか盛り上がりに欠けますね』 「竹中さんはこちらが準備した老人の中では比較的柔和な性格の為スムーズに行ったのでしょう。これは運が良かったと言うべきですね」
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