夢の中へ

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 さて、準備は整った。  時刻は0時少し前。  俺は部屋の電気を消し、テレビのリモコンを手に取る。  普段テレビなんてあんまり見ないから、忘れないように前もって点けておいたけど……。  テレビの中では、芸人とアイドルが面白可笑しくはしゃぐ映像が流れていた。  音声切っといて良かった。  そう思いながら、チャンネル1のボタンを押す。  たったの数分とはいえ、こんなバラエティーを見ていられる心境ではない。  0時丁度まで、あと1分。  リモコンをテレビの方に向けたまま、赤の電源ボタンに指を合わせる。  ジャスト!  俺は赤いボタンを押した。
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