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「赤子は母親の腹の中で、母親の心臓の音を聞いているそうだ
ゆえに、心臓の音は人を落ち着かせるそうだ…」
「――信長様、
わたしは胎児のように幼くはございませぬ!」
「怒るな、濃姫…
誰もが落ち着くという意味だ
人は誰も昔は胎児であったのだろう…」
優しい声色だった
知らぬ国に嫁がされたわたしをいたわってくれる夫…
ほっとしたのだと思う
気付くと眠気が襲ってきた…
昨夜も尾張に着いたばかりで眠れなかった…
ようやく、眠りにつけるみたい…
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