第3章

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 相楽先輩にノートを託し、俺は一人帰った。  今日はもう何も考えられなくて、考えたくなくて、俺は重い足を引き摺るように足を一歩一歩前に進ませた。  泣いた目は赤くなっている事が見なくても分かる。  早く風呂に入って寝たい。  相楽先輩に抱き締められた感触が未だに残っていていてたまれない。  浮気をしてしまったような、そんな気分だった。  いや、気分ではなく、少し相楽先輩に流され掛けたのは事実だった。  そんな自分が嫌で、でも相楽先輩の言葉は嬉しくて、自分自身今は何を考えても混乱してしまいそうで泣きたくなる感情を抑えるので一杯だった。
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