第3章

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 家族同然の関係。    朔一と俺は本当にいい環境で育ったのかもしれない。  そんな事を考えていると、三人に会いたくなってしまう。  会って何を話せば良いか分からないが、でも会いたい。 「帰るかな……」  朔一に会う為にここ(都会)に来た。  でも現実は甘くはない。  ここに来ても、あまり田舎とは変わらない。  キラキラ光るネオンや、人の多さ、高いビル。それを求めて来たわけじゃない。  朔一を求めに来たのに、宣伝の等身大の喋るはずが無いパネルや、箱の中で映る朔一にしか会えない。  何も変わらない。  何処にいても、朔一との距離は縮まら無い。 「会いたいよ……サク」  どうしたら会えるのだろうか。  考えても、考えても、考えても良いアイディアは浮かんで来ない。  分かる事は、朔一が俺に会いに来ない限り、俺達は会えない。 「サクが来なきゃ…俺達…いつ会えるの……?」  誰もいない道で誰かに問い掛ける。  応えは返って来るはずがない。  雪の冷たさが頬に当たり切なさが増す。 「俺は、俺はここにいるよ……」  アパート近くで止まり、涙を流す。  瞬きをすると大きな滴が下に流れる。
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