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部屋で一人でいる時は、ヘッドフォンを付けて音楽を聞きながら座席に座って寛いでいる事が多いです。
因みに、もし父が帰ってきたら"必ず"襖を開けて『よっ、ただいま』と言いに来ます。
父の中では、襖が開いていれば私は不在、閉まっていれば在宅…という認識で、閉まっていれば必ず一度顔を出します。
ある日、いつものように部屋で寛いでいると、台所からリビングの方に掛けて、スタスタと足音が聞こえてきました。
最初は父が帰ってきたのかと思い、大して気にしなかったのですが、何故かいつものように顔を出しません。
不思議に思い自分から部屋を出ると、真っ暗で誰もいません。
ヘッドフォンを付けていたので、最初は何かの勘違いかとも思いましたが、そう言った音はその後も定期的によく聞こえます。
また別のある日、昼過ぎの明るい時間に帰宅した際、洗濯物を取り込む為に玄関からまっすぐベランダへと向かいました。
そんな中、位置的に自分の部屋の横を通り過ぎ、勿論襖は開けっ放しだったのですが、一瞬何気なくチラッと目を向けた自分の部屋の中に、人が踞ったような黒い小さな影が見えたような気がしました。
私は驚いてすぐに見直しましたが、何もありません。
後日、私は帰宅後に部屋の電気を付けると、点滅する間のほんの一瞬だけ、足元に踞る小さな人影が見えたような気がしました。
これもほんの一瞬だったので、正体は定かではありません……。
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