たとえ……

5/7
1187人が本棚に入れています
本棚に追加
/348ページ
ドサッ…… 「……ってぇ」 人の感触に、柚は目を開く。 後半は目が乾いて、痛さに瞑ってしまっていた。 突然きた衝撃と、人の声。 また何処かに着いたのか……と、起き上がり、目の前の人を見ると 「やっぱり、あんだけ上から落ちてるのを、立ったまま受け止めるんは難しいなぁ」 と笑ってる。 「怪我ないか?」 優しい声に、視界がボヤける。 ブンブン首を振ると 「なら良かったわ…… おかえり、……柚。」 愛しい声が、愛しい腕が、アタシを包んだ ……。
/348ページ

最初のコメントを投稿しよう!