第1章

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   きっと、付き合う事が出来た安心感からか、本性が少し露わになったって感じなのだろう。  日曜日の昼時。  本当は別の場所にいる筈の私は、【カップ オア グラス】に一人でいた。  一矢と別れた日に初めて来てから、もう何回ここに来ただろうって考えながら。  ちなみに、もう何回かって数えていないけど、ここ一ヶ月は週に二・三度は来ている。しかも、前は夜にしか来なかったのが、今では昼に来たり一人で来たりもしてる。  それで、今日は何で来たのかといえば、デートをドタキャンされたから。  そう、彼氏になった勇人に。  付き合い初めて最初のデートで、待ち合わせ場所まで行ったら電話が入り、「ゴメン、今日は行けなくなった」と言われてしまった。  それで、急に時間が出来て仕方なくここに来た。  カウンターに座り、店内を見回す。  夜だと、岡田さん以外のお客さんにはあまり遭遇しない。
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