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「あっ、はいっ、ありがとうございます」
「どうかしましたか」
「あぁ、いえ、何でもありません」
マスターの真っ直ぐな目が、私の事を見つめてくる。
今考えていた事を、丸ごと見透かされそうな気がして思わず目をそらした。
マスターは忙しいから、すぐに私の前から立ち去ったけど。
そんな中、時間は一時を過ぎてるというのに客足は途絶えず、テーブルの食器を下げたりするのが追いつかなくなる。
中には、気を使ってカウンターまで、食器を下げてくれるお客さんが出てくる程。
「マスター。私、手伝いますね」
「申し訳ありません。でしたら、そこの裏に前掛けがありますから使って下さい」
それから一時間くらい手伝って、やっとお客さんが引けてくる。
私は、その段階で手伝いから解放された。
「マスター。土日だけでも、バイトとか雇ったらどうですか?」
「そうしたいのは山々ですが」
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