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「意思が有るって?信じられない!」
バーンの言葉に、箒はバーンを箒の尾の部分で叩くようにする。
「うわ!なんだよ!これ!止せって!止めろ!」
僕は苦笑して言った。
「おいで」
その途端、箒はピタリっと攻撃を止めて僕のそばに戻って来た。
そして、スリスリと擦り寄って甘える。
僕は優しく箒を撫でながら言った。
「だから、怒らせちゃダメだって。この箒で一緒に飛ぶんだから」
「へ?一緒に?」
間抜けな表情で言うバーンに、僕は頷いた。
「うん。僕の箒って速いから一緒に乗った方が良いと思うよ。あ、そうそう、バーンの依頼書見せて貰える?そっちから先に回ろう」
「え?いや、俺は後でも・・・・・」
箒を握ったまま困惑した表情で言うバーン。
僕は肩を竦めて言った。
「悪いけど、僕は後だよ。危険な物が多いし」
その言葉に思い出したように言ったバーン。
「あ!そういや、お前のランクって、Aだったよな。どんな依頼だったんだ?」
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