第1章

6/12
前へ
/23ページ
次へ
翌朝、目覚めた私は少し寝坊をしてしまった。 案の定、モバゲーサバイバルが気になって眠れず、夜更かししてしまった。 「わーん… 肌に毒だよー………」 などと後の祭りを嘆きつつも着替えを済ませて、二階の寝室から一階のリビングに降りていく。 クリーニングにかけたばかりの制服を椅子に掛けて朝食を作り、盛り付けてテーブルに並べる。 「では…いただきます」 手を合わせ、食事前の日本人にお馴染の儀式をしてから朝食を口に運ぶ。 この家……私の家の住人は、現在は私だけ。 私以外の住人はみんな6年前に亡くなり家事、食事、買い物は全て自分一人。 「はむッ……… むぐむぐ………美味しいぃ」 今朝のメニューはトーストに紅茶、ヨーグルトという簡素なモノだが、侮るべからず。 トーストに付けているジャムはお手製なのだ・・・・・・・・・ 材料は完全に市販なのは言うまでもない事なんだろう。 至福の一時はあっという間に過ぎ、朝食を食べ終わった私は食器を流しに置き、ちゃんと荷物を持って家を出る
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加