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学校に着いて浩介と昇降口で別れた私ははやる気持ちを抑えきれず、自分の教室に駆けていって教室に入る。
教室には既に幾つものグループがあちこちで談笑していた。
時々だけど、『モバゲーサバイバル』や『新しいゲーム』といった単語も聞こえてくる。
「あ、おい。
優歌ぁ」
私の姿を見付けて椅子に座ったまま手を振って呼ぶのは、私の一番の友達の佐倉香月。
香月の周りには4人の男女が立っている。
「おはょー香月、零魅、心、弓哉。
それと………」
香月の隣に居る一人は友達の朝比奈零魅(あさひなれいみ)、香月を挟んで反対側に希崎心(きざきこころ)と茉藤弓哉(まとうゆみや)。もう一人はあまり話した事が無い男子だ。
「俺は…」
「彼は西崎秋哉(にしざきしゅうや)。
私のモバ友だよ」
自分で自己紹介をしようとした秋哉の台詞を遮り、話してしまう香月に
「さぁくぅらぁ!!
自己紹介くらい自分で出来るッ。
ていうか、割り込んでそのまま流すなッ」
ブーブーと不満気に抗議する秋哉に香月はお茶目な謝罪の仕方をする
「ごめんごめん。
つい…ね…」
ペコちゃんだかニコちゃんだかのように片目を閉じて舌を出す。
ついでに「テへッ」と言う台詞も付録されていそうだ
「あぁ可愛いね………って、誤魔化せると思ったら大間違いだッ」
秋哉はそう叫びダンッと机を叩く。
「まぁまぁ。
そんなに怒るのはカルシウム不足だよ」
「…………もういいッ
疲れた」
すっかり香月のペースにハマり敗けを認めて席に座る秋哉であった
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