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みんなで食事してるときには、こんな攻撃性は感じなかった。
私の口から、突っ込んでいた瓶を取り出すと、今度は、自分のズボンと下着を一気に下ろして、
異変した体の一部を替わりに入れようとしていた。
『最低……』
映像の中の私が無意識に顔を横に振って、拒絶しようものなら、
「性悪女!口開けろよ!」
私の耳元にそう叫んで、頬を摘まむようにして唇を歪ませて、その隙間に己の欲を押し込んだ。
……ここから先はもう、見ることが出来なかった。
あの時の体の違和感から、
おそらく避妊無しのsexが行われたのは確実で、
危険日でなくても、自分の身の危険を感じずにはいられなかったからだ。
″妊娠″
″性病″
様々な心配が頭をかけめぐる。
『……明日、病院に行こう』
兎男のこともあるし、
一度、ちゃんと診てもらおう……。
性的な開発もないまま、
私は、不安や恐怖だけを先に植え付けられた。
凪子はきっと、
その前に愛の快楽を知っていたはずだから、
今の私よりは、女としては幸せだったんじゃないかと、ふと思い……
そう言葉を紡ぎ出すことで、
心の悪が、
強引な平穏を偽装工作しているようだった。
やっぱり、
私は、性悪なのかもしれない。
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