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「フフ……部長もなんだかんだ理由をつけて怖いだけなんでしょう?
テントなんて張れなくても寝袋を持っていけばいいだけじゃない。
それに最後のキャンプ地なんだから、私にも決定権があってもいいでしょう?
まっ、いいわ……私、疲れたから帰る。
狭い部室で埃を吸って気分が悪くなったみたい」
岩田さんはそう言ってカバンを肩に掛け、部室から出て行った。
5人になった部室内に気まずい空気が流れる。
「た……達也!岩田さんの言う事なんて気にしたらダメだよ!」
笑窪を出してニコッと微笑んだしのぶは、達也の顔を覗き込む。
達也は唇を噛みしめながら、「帰るわ」と一言呟き出て行った。
「あっ、ちょっと待ってよ!
何をそんなにキレてんのよ!!
ごめん……鈴、清一郎先輩、部長!私、ちょっと落ち着かせてきますね」
しのぶは食べかけのお菓子を口に押し込み、達也を追いかけて行った。
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