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「まぁ、別にいいんだけどさ。
それより、岩田さんの件はどうするつもりだい?
あの人、あぁやって言い出したら他人の意見なんて聞く耳持たないからね。
ほんと、入学した時はあんな性格じゃなかったのに……。
やっぱり、佐々木先輩が死んだ事をまだ……」
「清一郎、それ以上喋るな!」
俺は清一郎の言葉を遮るように叫ぶ。
「岩田さん……過去に何かあったの?誠……先輩」
「あぁ、僕の前ではカップルらしく普通に会話していいよ。
疲れるでしょ?無理やり敬語を使うのって」
清一郎は鈴にそう言いながら立ち上がる。
「誠、鈴さん、僕もそろそろ帰るよ。
2人は、まだ何処かに行くんだろ?」
「えっ、あぁ……何も決めて無いけどな。
清一郎、気を付けて帰れよ」
部室から出て行く清一郎にそう声掛けると、何かを思い出したように振り返る。
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