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「奥多摩?それって確か……去年行った所じゃない?」
「あぁ……でも、キャンプ場は別の所だ。
ここなら川が近いから鮎釣りも出来るし、キャンプファイヤーも出来るぞ!」
誠は興奮した様子で説明を続ける。
「しかもさ、近くに鍾乳洞まであってカヌーに乗れる場所があるみたいでさ……」
「へー、私……カヌーなんか乗った事無いから乗ってみたい!」
誠とカヌーに2人で乗る様子を想像し、私のテンションも上がってくる。
「だろ?よし……このキャンプ場のプレゼン資料を作ってみるよ!
皆が奥多摩に行きたいって事になったら、流石の岩田さんも文句は言えないだろう。
達也の怒りを鎮めることさえ出来れば、このキャンプ場に決定するはずだ」
そう言って珈琲を飲み干した誠はカバンを肩に掛けて立ち上がる。
「大変だねぇ……部長は。
私、その頼りになる所好きよ」
他人事のようにそう言って笑った私も一緒に立ち上がる。
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