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Questionnaireとは、アンケート。私たち人間はこの100年前後の人生で何枚も何枚もアンケートをとってきている。
どんな性質をもつ者でも必ずは行うアンケート。
一見無意味なものだと思うが、このアンケートは2078年現在ではデータとして残っており、人間は数値化せれている。
そしてこれがQuestionnaire system(アンケートシステム)と言われている。
人間を数値化できるのはアンケートだけではない。
今やどこにでもある防犯カメラは私たちQuestionnaire systemの創設者からすれば人間観察カメラである。
人々はただの防犯カメラだと思っているが、これは人間一人ひとりを細かく観察するものである。
歩き方、装飾品、健康状態、人間関係などなど、観察しようとしたらいろいろな角度から人間を観察出来るのだ。
そしてこれまで答えてきたアンケートと照らし合わせて人々を数値化していく。
いじめのアンケートに、いじめをしていると書いている学生がいるとする。
彼は本当にいじめをしていた。
カメラにその映像が残っている。
彼は悪いことをしているが正直者である。
またいじめをうけていないのに受けていると書くものや、名前が適当なもの、印がいい加減であったりなどで、細かなチェックが機械によって行われ、人々の進路の適正判断を行っている。
そう、いわばこの世界は機械「Questionnaire system」によって支配されている。
人々が文句を言わないのは、システムが異常なほどに正確であるから。
判断された学校、職場で辞めていく者はいないと言ってもいい。
この完全社会は現在日本国でのみ採用されているシステムであり、経済安定率は他国を大きく上回る結果となっている。
外国人観光客には入国する前にアンケートを10枚程度書いてもらい、普段の生活とアンケートを照らし合わせて入国を許可している。
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