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それにしてもほんと、痛いくらいに視線が刺さるなぁ
ボクら何もしてないよね?
何でこんなに見られないといけないんだろ?
平和に過ごしたいのに、これじゃ過ごせないよ
それに、彼らに巻き込まれたくない
ボクらはボクらだ
彼らの事情なんか知ったこっちゃない
「奏歌ちゃん?」
「何?」
「大丈夫?顔色悪いよ?」
「大丈夫だよ。少し眠たいだけだから」
お夏さんに心配かけてしまった
ボクとしたことが・・・
チリン・・・
ボクは桜月をそっと触ると落ち着くために鈴を鳴らした
「お夏さん、食べ終えたらさ、ボクの行きたいところについてきてくれる?」
「えぇ」
「ありがとう。お夏さん」
ボクはお夏さんに微笑むとあとわずかとなったうどんを食べた
「フー、食べた食べた!」
「で、どこに行くの?」
「壬生寺」
「そこは危ないよ!やめよう?」
「大丈夫だよ。それに、彼らとも話したいしね」
チラッと後ろを見たボクに、お夏さんは怪訝な顔をした
話す必要はないでしょ?とお夏さんの表情は言っていたけど、ボクは微笑むだけで壬生寺に向かって歩き出した
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