忘れていいけど、忘れない

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  頭の中で、 混乱が黒く丸く固まって、 ゴロゴロ音を立てながら転がっていく。 “逃げられそうにない” 仕事なんだから、 逃げ出すつもりなんて毛頭ない。 だけど、そうじゃない。 そんなふうに割り切れない部分が、 ヒリヒリと疼く。 あたしは、ちゃんと 区別できるんだろうか。 ……お仕事をする上で、 ちゃんと彼を支える人間に なれるだろうか。 この間の、 モデルさんといちゃついていた TAKUMIを思い出す。 .
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