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1⃣
オレンジタウンで暮らしていた時のダンナと離婚をしたアタシは、高松市内のデリヘル店とファッションヘルス店をかけもちで働いておカネを稼いでいた。
2019年3月30日に再婚保留期間が明ける前に高松を出て、大阪で暮らしている友人の家に行こうと思っていた。
その時に武方さんがアタシの元にやって来て『お父さまは天国に行っても娘の花嫁姿を見たいと言っていることには変わりはないと言うてるから…』と言うて、アタシにもう一度再婚しなさいと言うた。
アタシは、再婚以外で人生のやり直しをすると決めていたのに、武方さんの都合でお見合いをトントン拍子で進めて、6度目のダンナ・章平さん(55歳)と再婚をすることになった。
章平さんの職業は、多度津にある四国化成の工場の現場責任者で、年収は400万円で収入は安定していて持ち家がある。
章平さんには、長男のじゅんきくん(20歳・大学生)と長女のあいこちゃん(19歳・短大生)のふたりの連れ子がいた。
武方さんはアタシに『オレンジタウンの家の問題を章平さんにお願いをした…』と言うてから、交通事故で亡くなった章平さんの奥さまの保険金の一部を使って問題を解決をしたことを伝えたのちに『恩返しをするために再婚をしなさい!!』と言われた。
アタシは、しぶしぶ婚姻届けに署名ナツインした。
章平さんは、ふたりの子供たちに対して『今度こそ本当の新しいお母さんが来てくれたから…家族で仲良く暮らして行こう…とし子さんは(5度目のお母さん)とは違ってとても優しいから大丈夫だよ…』と言うたけん、今度は大丈夫だろうとアタシは思った。
しかし、その一方で章平さんはじゅんきくんに『5度目のお母さんのことでイヤな思いをさせてごめんね…今度は大丈夫だから…』と言うて、前の奥さまのことをなじるだけなじっていたので、不安になっていた。
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