プロローグ

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どうして、こんなことになってしまったのだろう。 あの子より愛されてしまった私への罰なのだろうか? あの子より幸せになってしまった私への罰なのだろうか? あの子より優秀で、あの子より友達が多くて、あの子に負けているところなんてないような私への罰なのだろうか? 否、おそらく違うだろう。 私は道を間違えてしまったのだ。 これは、道を間違えてしまった私への罰なのだ。 私はあの人を愛してはいけなかった。 あの子からあの人を奪ってはいけなかった。 なのに奪ってしまった。だからバチが当たったのだ。 嗚呼、それが私の罪なのでしょう。 神様ごめんなさい。 これが罰だというのなら、私はそれを受け入れましょう。 だからどうかお願い。 どうか私の罪を赦さないで。 あの子の罪を赦してあげて。 私はあの子を赦すから。 この私を、赦さないで。
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