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その後はまさに地獄だった。凛に薙刀で追われ続け、雪野さんにマシンガン級の魔力弾を撃たれ続け、他のメンバーはそれを楽しく眺めていると言う最悪の状況。
「何だ………何もなかったのか?それならそう、と早く言えば良かったのだ。」
んで、俺の弁解を何も聞かなかったアンタ等が言うな!!
「……………残念。」
「春澪、次、そんな事を言ったら追い出すからな!!」
あっ、澪都さん本気で怒ってる。ここは仕方無いな。僕の出番だ―――。
「よしよし、大変でしたね澪都さん。僕の胸で良ければ貸しますよ。」
と、意地悪っぽく言うと、澪都さんは顔を真っ赤にし、慌てて否定した。
「ばっ、馬鹿!!子供が何を言うのだ!!十年早いわ。」
澪都さんをからかうのは本当に楽しい。だからちょっと意地悪しちゃいます。
「えぇ~、僕に甘えたいって言ってませんでしたぁ~?」
ヤバい。ヤバいぞ春澪。食卓ほのぼのムードが一瞬で凍り付いたぞ。
「澪都、今度のは真実なのか?本当なのか?」
いや、どっちも意味は同じだから!!そんなの答えたら、どうなるかなんて………。
「うわぁ~、想像したくないなぁ。」
「せやな。澪都は少し優柔不断な所があるからなぁ。今回は徹底的に叩き直さんといかんなぁ。」
ヤバッ!!珍しく林檎も怒ってる。となると………。
「さて、今日は皆でレイトを性根から叩き直すとしましょう。」
まさに生き地獄、閻魔様も恐れるくらいの地獄だった。
まさか、史上最悪の、大宴会になろうとは………。
「うはははは、まぁ飲め飲め飲めぃ!!」
桜姉さんを筆頭に他のメンバーも張り合って飲む。ワインの蓋を開け、飲む。焼酎の蓋を開け、飲む。日本酒は瓶で飲む。
「ギ、ブ………もう無理だって。」
俺は早めに、この場から逃げようとしたのだが………。
「ダメに決まってるでしょ澪都さん。貴方には飲み続けてもらって記憶が飛ぶくらいまで飲んでもらわないと………。」
春澪に捕まる………ダメに決まってるだろ。ただでさえ下戸なのに記憶が飛ぶまで飲んだら………。
と、大宴会の後―――気が付いた澪都の周りには全員、下着姿で眠っている皆と上半身裸でズボンは履いている澪都がビッグベッドで眠っていた事については触れないでおこう………。
「うっ………やべっ、飲み過ぎたぁ。おい、皆起きろって、遅刻するぞぉ~。」
二日酔いだが、頭を働かせる澪都だが………。
「頭痛~い。」
と、唸るのは全員だった。
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