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《SS 澪都争奪大戦MX》
今日から聖麗桜花女学校は夏休みに突入した。
勿論、澪都家のメンバーも夏休みになったのだ。
しかし、異様な雰囲気に包まれている。それは何かを企んでいるかのような雰囲気である。
「隊長、後少しでお兄様が帰ってきます!?」
敬礼するのは華沢姉妹、目の前に居るのは軍服を身に纏った凛だった。
「ご苦労、今回の夏こそは私達に勝利を!?」
「イエッサーッ!?」
説明しよう。
この戦いは三チームに別れ、澪都を奪い合う戦いである。
勿論、武器使用可能、魔法使用可能、対戦場所自由、チーム人数無制限と言う何でもアリな大戦なのだ。
三チームのリーダーは雪野、凛、彩子である。
雪野チームは雪野、桜、エレナ、佳苗。
彩子チームには彩子、春澪、フレイヤ。
凛チームは凛、エリ、エミ、茜。
彩子のチームは澪都と同じ彩子と魔術師のフレイヤが居るのでハンデとなっているらしい。
そんなこんなで澪都が帰宅した瞬間、澪都争奪大戦MXが始まるのだった。
「ただいまぁ~っ。」
帰って来た瞬間………。
「澪都様、すみません。」
澪都の胸を雪野の一撃が穿つ、全く警戒していなかった澪都は雪野の一撃を食らい、吹き飛ばされた上に佳苗の運転する車に入れられ、桜とエレナによって縛られて連れ去られたのだ。
「むっ??むむむぅ~!!?」
さるぐつわもされて声を出す事が出来ない澪都、勿論、抵抗する事も出来ない。
「隊長、雪野さん達がお兄ちゃんを連れ去りました!?」
「分かりました。すぐに追って阻止します!?」
凛は薙刀を持ち、佳苗の車の進路方向に立つ。精神を集中させて瞳を閉じる。
「―――斬り裂く事、刃の如く―――。」
一閃、その光は佳苗の車をバラバラに斬り裂いた。
「凛さん、いくら何でも本気は危険ですよ。」
あまり想像したくないが、凛の鬼神と雪野の魔法神とが戦い合う………だけではなく、ビルの上からは彩子、春澪、フレイヤが印を結んでいた。
「サラマンダー!?」
「ウンディーネ!?」
「シェイド!?」
魔法印からは精霊が呼び出された。
サラマンダーは炎、ウンディーネは水、シェイドは闇の精霊、闇に包まれながら炎と水の二属性が凛と雪野のチームを襲う。
しかし………。
「複製、開始!?」
雪野が自身の魔力を使って物質を造り出し、二つの精霊を相殺したのだ。
「まだまだ、これからですよ!?」
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