FAIRY LAND 第一章

3/26
2552人が本棚に入れています
本棚に追加
/274ページ
俺は(天瀬 澪都)十九歳、高校を卒業して1年目、高校卒業後は鉄骨関連の仕事に付いていたのだが、先日、祖父がこの世を去った……。 葬儀後、祖父の遺品整理の際、押入れを整理していると祖父の遺言が見つかり、確かに祖父の字で遺言が書かれていた。 【私の孫である澪都に遺言を残す。澪都を私の行っていた学校の理事長に任命する。もちろん拒否権は無いぞ。学校の名は聖麗桜花女学校だ。理事長は大変な仕事だと思うが、私は楽しかったぞ……お前の人生経験としても役に立つ事があると思う。お前がこれを読んでいる時には、私は居ないと思うが……とにかく、頑張れって事だ!?】 遺言を読んだ瞬間、祖父を亡くした悲しみが空の彼方へ吹き飛んだ。 周りも祖父を亡くした際に流していた感動的な現場だったのに、流した涙を祖父に返して欲しいと節に思った。 「……って、ちょっと待て!?理事長ってなんだよ、理事長って……それより聖麗桜花女学校って、お嬢様高校じゃねぇか!そんなところで俺を理事長にするのか……勘弁してくれって、爺さん。」 突然の事態に頭を悩ませる澪都に、祖父の執事が遺言の追加を伝えてきた。 「澪都様、遺言には続きがございます。」 「……なんだよ?」
/274ページ

最初のコメントを投稿しよう!