第1章

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「へい!へい!へい!かかってこいよ!いぬっころおおお」 なにしてるのかって? とりあえず煽ってみた! え?バカだろ? いや……なんかこっちから仕掛けたらそっこうころされそうだし。 とりあえず挑発してみました。 言葉はつたわってないだろうがなんとなくバカにしているのがわかったのだろう。 前脚を地面にたたきつけ触手を勢いよくうねらせかなりご立腹のようだ。 「ははっ……怒らせない方がよかったかな?」 ついに狼がこちらに走ってきた。俺は木に回り込むようにして回避した。 ここには木が沢山はえているのでこの手はなかなか使えそうだ。 狼は木に突っ込み頭をフルフルしている。どうやら頭はあまり良くないようだ。 よしっ! 「いぬっころ!今度はこっちだぞ!」 また同じようにこちらにむかってくる。じゅうぶんひきつけてから木の裏に回り込み避けるとやつはまた頭をぶつけている。 「本当に頭わるいな。学習能力ゼロだろ」 だがこいつがバカなことで希望がみえてきた。 俺は落ちている先の尖ったきのぼうをまだひるんでいるやつの横っ腹はに突き立てた。 ―邪狼に0のダメージを与えた。― ―邪狼HP2222/2222― 「ちょっ!?まじかよっ」 きのぼうの先端は分厚い毛皮によってはばまれていた。 やはり片手ではきついか。 でも0ダメージはないだろ0ダメージは。 だめだと判断した俺は即座にやつとの距離をとる。 まぁいい。この結果はなんとなく予想はついついた。ダメージを少しでも与えられればとは思っていたがしかたない。 まだ作戦はある。通常攻撃ではダメージは期待できないと思っていたのでこちらの方が本命だ。 即死の一撃。 1%の確率で発動するこれにかけるしかない。 ここからの戦いは簡単だ。俺が1%の確率を引いて即死の一撃を発動できるか。やつが即死の一撃が発動する前におれを殺すか。 ―邪狼に0のダメージを与えた。― 「ちっ……やっぱり駄目かっ」 いいぜ。1%をひくまでなんどでも攻撃してやる。
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