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「いいじゃん?合コン。してくれば。セッティングできるんならさ。うちは部活に忙しいからパス」
「!!オーちゃんもうすぐ大会だね!行くよ応援!彼氏と!」
オーちゃんは陸上部で、全国でも結構有名な短距離選手。
我が校の誇る陸上部エースだ。
応援には行けなかったけど、先々月もなんたら杯とかいう大会で優勝してた。
オーちゃんを見るたびに、私は部活を頑張ろうと思える…週1回しか活動しない、写真部だけど。
「ハイハイ、彼氏が“出来れば”ね。つーか来んな、鬱陶しいから!飛鳥が来るといつもの倍は騒がしいよ」
「うそんっ!そんなに!?」
「うん」
「ええぇ~!!」
「飛鳥、信じちゃダメだよ。オーちゃんの冗談だから」
「ええぇ~!!!」
私が大きな悲鳴を上げると、オーちゃんが笑う。
サラサラの髪の毛が揺れてる。
短いけど、やわらかくてふわふわ。
オーちゃんはかわいい。
みんなも笑った。
授業開始ベルを無視して、おやつのクッキーをくわえる。
彼氏はいち早く欲しいけど、時間なんて気にならない。
女子校は、楽しい。
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