第1話 僕が女子校に通うわけがない!!

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それは、約一ヶ月前。 母親のある一言から始まった。 「孫の顔が見たいわ」 「……は?」 「だって水樹ったら、女の子苦手~とか言って彼女の一人も作らない、おまけに、童貞のへたれ!!将来が不安だわ~」 「どうて……て、いきなり何言い出すんだよ、母さん!!」  相変わらずに母にツッコミをいれる。  しかし母は、そんなこと気にもせず、あっそうだわ~と言って、ゴソゴソと近くの棚を漁り始めた。そして、一通の茶封筒を取り出すと、それを僕に手渡し、こう言った。 「と、いう訳で、あなたここに転入しなさい」  追記しておくと、母さんの気まぐれはいつものことだ……。  おもむろに渡された茶封筒の中のものを取り出と、それは、どこぞの学校のパンフレットだった。    「私立青木坂学園……て、ここ思いっきり女子校じゃんか!!」 「あなたなら大丈夫、手続きは済んでるし、それにその学校、お婆ちゃんが経営してる学校なのよ~。とにかく、来週からこの制服を着て、青木坂に通ってもらいます。異論は認めません」  どうやら僕の話に耳を貸すつもりは、毛ほども無いらしい。  そしてその制服は一体どこから出したんだよ!! 「え、え、え、ちょ……なんでぇぇぇぇ~~~」
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