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「…何となく気づいてたよ。
毎日帰ってくるの夜中やし…
でもあなたの相手をしてない私にも責任がある。
だから何も聞かずに黙ってた。
離婚…したいの?」
「自分でも分からない。
ただもう由紀に愛されてる実感がない…
俺はまだ妻である由紀に愛されたい。
俺のわがままやと思う。
まだ親父になりきれてないんやろうな…
だから由紀は悪くないよ。
俺が勝手に好きになっただけ。」
「離婚したいって言うなら私は止めない…
慰謝料も請求しない。
でもその子にあなたと一緒になる覚悟あるの?」
「分からない…
でも今日話してくる」
「分かった。私はあなたを責めるつもりはない。
いつ戻ってきてくれてもいい…
あなたの帰る場所はここにあるからそれだけ分かってて。
半分私のせいだからあなたに任せる。
私はたぶんあなたの事は家族として愛してるけど男として愛してるかと聞かれたら違うような気がする…」
「分かった。ありがとう…ごめんな」
僕は妻の男としては愛してないという意味の言葉にショックを受けたが、それ以上に彼女を想っていたので気持ちを落ち着かせ、彼女の家に向かった。
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