彼氏の変化

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「龍二ごめんね… 彼氏きてた…起きてたら電話できる? 家だからダメやんね…」 僕はすぐに返事を返した。 「そうやと思った。 ちゃんと起きて待ってた… ちょっと待って。」 僕は妻と子供が寝ているのを確認して外に出て電話をかけた。 「もしもし…」 ワンコールで電話にでた彼女は泣いていた。 「どした?何かされたんか?」 「彼氏が怖い… 何もされてないけど、龍二が帰る時キスしてたの見られてた。」 彼女の話では彼氏は彼女が僕と家に入る前からずっと待ち伏せして見張ってたらしい。 そして僕が帰ってから合カギで彼女の部屋に入り、無理矢理問い詰めたそうだ。 「何で途中で1時間程電気が消えたのかとか、エッチしたのか?とか色々聞かれたけど龍二と龍二の家族守る為に全部否定した… キスをしたのは見られたから認めたけど…」 「そうか…真由美大丈夫か? 彼氏他になんて?」 「そいつに社会的制裁をするって。 調べて壊すって… 龍二…どうしよ…彼氏もパニクっててとにかく私は彼氏に龍二ともう会わないからって言って何とか落ち着いたけど… 龍二や龍二の家族に何かあったらって怖くて。」 彼女の声は震えていて酷く怯えてるようだった。 僕はとにかく彼女を落ち着かせた。 「真由美、俺も俺の家族も大丈夫やから。 ちゃんと家族は俺が守る。 お前の事も俺が守るから…」 「龍二…龍二…龍二に会いたい… 」 「明日また会社で会えるよ。 明日また話そう? あんま時間ないけどもう大丈夫やから寝てな?」 「うん…龍二本当にごめんね。 彼氏こんな人じゃなかったんやけど私のせいで変わってしまった。 でも龍二を好きな気持ちどうしようもない…龍二が好き。 愛してる。」 「俺もやで。ずっと真由美のそばにおるから…」 そう言って電話を切り、家に入った。
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