愛の証と決意

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ホテルに着くなり彼女は飛び付いてきた。 よほど甘えたかったんだろう。 彼女は子供みたいに甘えてきた。 僕も彼女に甘えられたくて仕方なかったので精一杯受け入れた。 この日初めて彼女を抱いている間は結婚指輪をはずした。 僕は彼女に… 「真由美、ベッドの上ではこの俺の目の前にある彼氏からもらったネックレスはずしてほしい。」 「うん。ごめんね。 ブチッ!」 「え?それ何年も大事に付けてるって言ってなかった? そんなちぎってしまっていいの?」 「いい。龍二…龍二とずっと2人一緒って証がほしい。 この首に龍二とお揃いのネックレスが着けたい。 私が勝手に買ってもいい? 龍二にプレゼントする!」 「真由美が選んでくれるん? めっちゃ嬉しいやんそれ! 逆に俺は何もあげれんくてごめんな…」 「ううん。龍二がそばにいてくれるだけでいい。 今週末に買いにいってくるから楽しみにしててね」 彼女は嬉しそうにそう話してくれた。 本当ならこの結婚指輪も愛の証のはず… でも僕には彼女が買ってくれるペアのネックレスの方が大事に思えるような気がした。
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