僕に出来ない現実

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「ただ来週だけは妹が付いててくれるから来週は出勤する。 それが最後の1週間…」 「その1週間は仕事終わりに会うとかいける? もうなかなか会えなくなるからできたら会いたい。」 「そのつもり。私も龍二と過ごしたい。 」 「彼氏には連絡したか?」 「したよ。今日の夕方お見舞いに来てくれる。」 「そっか…なら心細くないね。 俺もお見舞い行きたい… 何か手伝いたい」 「龍二…それはできない。 家族に龍二を紹介できない。 どんなに好きでも私達は不倫という関係… 」 彼女のいうとうりだった。 所詮僕たちは不倫… 家族に会えるわけがない。 彼氏は堂々とお見舞いに行けるし、リハビリも手伝える… 僕に出来ない事はたくさんあるが彼氏はそれを全てできてしまう。 そばにいてあげる事も、抱き締めて安心させる事も彼氏には容易くできる。 それが辛かった…
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