第1章

11/11
前へ
/11ページ
次へ
将司がつぶやいていた。「虹子私も、蝶になって虹子と 一緒にいたい・・・。」とつぶやいていた。その呟きがお月様に届き、 次の瞬間将司は虹子と同じ蝶になっていた。美しい蝶になっていた。その二匹の 蝶は寄り添うように飛んでいる。そして、何か話しているように見えた。「虹子 やっぱり、君は蝶だったんだね。私も蝶になったよ。これからはず~と一緒だ よ。死ぬ時まで。」虹子は「将司さん会いたかった。やっと二人誰にも邪魔され ないでいられるのね。うれしいわ。大好きよ。将司さん、私たちずーと一緒にい ましょね。」といっている。二人の蝶々は、この美しいお花畑で仲良く最後の時 を迎えるまで一緒に過ごすのだった。それを見守るお月様。二人は、お月様に感 謝して、満月の夜には美しい羽をひらひらとさせながら、踊るのだった。お月様に感謝して。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加