第1章

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薄暗い空には、綺麗なお月様が輝いていた。 若者はお月様を見つめながら、もう一度あの蝶々に会いたいと思っていた。 そして、呟く、「あの蝶々に会いたいなあ。」と呟く。 そのころ、蝶々は、お月様にお願いをしていた。 「お月さま、どうか、私を人間にしてください。お願いします。」と言うのだっ た。 お月様は、悲しそうな顔をしながら答えた。 「蝶々よ。どうか人間になりたいなどと言わないでおくれ、人間になっても、い いことはないよ。どうしてそんなことを言うのかね。」と聞く、蝶々は答える。 「私は、ある若者に一目惚れをしました。私は、その若者の所へ行きたいので す。どうか、お願いします。私を、人間にしてください。」 蝶々はお月様に懇願しました。 お月様は困った顔をしました。 蝶々が人間になっても幸せになれないと思ったからです。 しかし、最後には蝶々の切なる願いを聞き届けるのでした。 お月様は、蝶々の願いどおりに蝶々を人間にしました。 蝶々はとても美しい娘になりました。
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