第二章一話

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「――ッ!?」    出雲の説明に蓮也は言葉を失った。    ――円が死んでいる……?    薄々、そうなのではないか、という不安が事実として告げられ、蓮也は肩を落とした。 「……じゃあ彼女は何だ? 何で俺の背後につきまとってるんだ!?」 「いま言っただろう。彼女はアバターで、円城円はキミの姉だ。弟である円城蓮也に姉が取り憑くことに何の疑問がある?」 「そんなことを――」    求めているんじゃない。  円が死んだ理由も。  蓮也に取り憑き、奇妙な力を使う事も……。    蓮也が欲している答えを、出雲はしていない。 「思うに円さんは、蓮也の事が心配だったんじゃないかしら?」    沈黙を守っていた琥珀が口を開く。 「家族である蓮也が、死んだ円さんは心残りだった。だから蓮也に取り憑いた」    琥珀の説明に出雲は頷く。 「そう考えるのが妥当だろう。理由としては充分だ。だが疑問も残る」    出雲は蓮也の顔を凝視した。 「見るにキミは普通の一般の家庭に育った子供だ。  円城、という名前がひっかかるがまあいまは置いておこう。  ――キミは本当に普通の子供か? 過去に何かあったりしたか?」 「何でそんな事を訊く?」
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