第二章一話

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「俺の髪は元々黒色だった。だがある日を境に、髪の色は銀色と変質した。それは今回の事に何か関係あるのか?」 「――その髪はいつからそうなったか、キミは憶えているかい?」    努めて平静な声を発して、出雲が訊ねてきた。 「正確には……。ただ、数年前交通事故にあったことがある。それを境に、髪の色は変質した」 「そうか……」    何かを悟ったように出雲は嘆息した。  ちらり、と琥珀を一瞥し蓮也に向き合った。  琥珀は顔を真っ青にし、僅かに震えていた。 「今回の一件と、君の髪の色は直接的には関係しないはずだ。それはまた別の事柄だ。  回り回って巡った因果の結果、キミは今日の事件に巻き込まれた。  我々と行動を共にすれば、君のその髪の色の原因にもやがて辿り着くことになる。  ……そう、円城円が死んだ原因にもね」 「――ッ!?」 「この事件には関連性がある。円城円の死も、君の髪の色の変質も、琥珀君がこちらの世界に足を踏み入れた事も……全て繋がっているのかもしれないな」 『そこまでにしてもらおうか、出雲』
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