王道大嫌い

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このまま普通にしていれば 関わらなくて済む。無事に卒業を「おいそこのお前」 やっぱり疲れてる 寝不足なんだ空耳くらい聞こえるさ 「…………」 うん。関わらなくて済「おい!そこの銀髪!」 やばいな、幻覚まで見えるとは疲れが溜まってたんだなぁ そこには視界に入れたくないものがずっしりと構えてるんだもの 校門まで来たところで足を止めた 始業式にも聞いた胸くそ悪い声によって足を止めるハメになった 「おいテメーその校則違反の髪はなんだ」 茶髪の切れ目がちの男が僕に向かって言った 「自分だって染めてんじゃん」 ということは胸に収めておく。 「なんだと!?」 収まりきらなかったみたい。 お口に出ていた。 「やべ」 まぁしごく真っ当なことを言ったわけで生徒会長だからといって棚上げは許されんなぁうんうん あとこの髪は染めてない つまりカツラちゃん 「ん?お前……」 会長様が腕組をして穴があくほど、ジロジロジロジロ人の顔を見てくる うわぁ、気持ち悪い 「な、なにかー?」 へらぁと笑ってみせるとあっ!と思いついたかのように 「確か、銀髪といえば保健室のレイ様と演劇部の姫……うちの親衛隊がよく騒いでるな ほう……お前か。 噂はよく聞いている」 ギグッ 実は結構学校の有名人だったりする 保健委員長の僕はいつも放課後になると保健室にいる ちなみに"レイ様"は頭が銀色だから。 グレイ様はダサいのでレイになったそうで。
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