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あー、バカバカバカ
12階から階段で上がりながら自分を責める
自分の部屋にきて暗証番号を入力する
これを知ってるのはお兄ちゃんだけだろう
ドアを開けると湊が出迎えた
「朝帰り?」
「…」
「昨日の歓迎会は大変だったな」
「お兄ちゃん聞いたの?」
「悠真が電話してきた。そしてお前を泊めるってことも」
「そう」
「俺はな、有紗のことあんまり守ってやれないから悠真に頼んだんだ。俺、結婚するし」
「美雪さんと?」
「そう美雪と」
「お兄ちゃんやっとじゃん」
5歳離れているから尚更心配していた
「母さんが有紗のこと心配していたぞ」
「わかってる。あのことがあってから過保護なのよ」
あの暴行事件
悠真は助けてくれなかった
それは自分が悠真のせいにしているだけで、本当は悠真が私を助けられなかった
「お前が刺されて大変だったもんな」
「パパもママも我が儘聞いてくれてるからあたしも素直に言うこと聞かないとね」
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