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「あなたはそれでいいの?」
「起きたのか?」
「答えて」
「相手が有紗ならそれでいいと思うよ。今更、お見合いで知らない人よりましだろう」
「ごめんね」
その一言が俺の心を切なくさせる
ずっと好きだったんだ
別れてからも愛しさが募っていたんだ
それに気づかないふりしていろんな女に手を出したんだ
「別に」
「5年前のことであなたに傷をつけたあたしがあなたと一緒になろうとは思えない。パパにはあなたから断って」
悠真と呼んでくれ
「有紗。俺、お前のこと幸せにしてやるよ」
「は?」
酔いが少し無くなったのだろう
「お前ともう一度付き合いたい」
「バカじゃん」
「有紗」
彼女は悲しい涙を流した
「パパはゆーまを気に入っていた。別れてからも。でもゆーまに聞きたいことがある」
「どうして会社に入ったかだろう?」
有紗は答えなかった
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