第二章

3/28
前へ
/30ページ
次へ
そしてついに王子様と隣国の王女の結婚式。 彼の幸せそうな顔。 世界で1番好きな人。 あぁ、よかった。 彼が幸せで。 彼に出会えて。 少しの間でも彼と一緒に過ごせて。 私は幸せ者よ。 だから後悔はない。 ……さようなら…… 心の中でつぶやく。 涙で視界がぼやける。 これは悲しいからじゃない。 自分にそう言い聞かせる。 2人が誓いのキスをした時、私は泡に囲まれた。 あぁ、これから消えるのね。 そう悟って目を閉じた。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加