恐るべきひと

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  「ご苦労さん。 感触は、どうだった」 「俺を誰だと思ってんの。 ……バッチリだよ。 めちゃくちゃ気持ちよかった」 「そりゃあ、よかった」 TAKUMIの満面の笑みを見て 安心したように、 RYOJIは彼の肩をポンポンと 叩いて労った。 レコーディングには 2人を寄せ付けることは ほとんどないって聞いたから、 ちょっとだけ不仲を疑ったけど。 だけど、この光景を見ていると。 3人それぞれ、ちゃんと 役割があるんだろうと思う。 2人がオケの音入れで 神経質になっている時、 TAKUMIはゆったり過ごしていた。 ……あたしをからかったりしながら。 .
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