1747人が本棚に入れています
本棚に追加
拓海さんは、囲う大人達から
色々な遊びを教わる。
彼が気に入った遊びは、
またあたしに伝わる。
あの頃はそうして毎日
少しずつ娯楽が増えていった。
拓海さんから教わった煙草を
そのままあたしも選んでいたのは、
もちろん。
……彼のキスの味だったから。
パーラメントを咥えていれば、
拓海さんと会っていない時でも
頭の中がほわほわと
やわらかく溶けた。
……それがあたしの
ささやかな自慰だったように思う。
なんて頭の悪い子だったんだろう。
あの年齢で夜のオンナの嗜みのような
慰みを覚えなくたって
よかった気がするんだけど。
.
最初のコメントを投稿しよう!