6人が本棚に入れています
本棚に追加
がむしゃらにわたくしを抱きしめ、
離さない柏木の若い情熱こそが、
愛情だと思えたのだ。
「あ、
あぁ……っ。
い、
悦い、
柏木……っ。
悦いの――!」
身体の奥底までつらぬきとおされ、
狂おしく突き上げられる。
蹂躙される身体は嬉しげに蜜をこぼし、
濡れそぼっていく。
そしてわたくしは、
生まれて初めて絶頂を知った。
果てもない歓びの高みを。
罪の意識がその歓びをさらに深く、
底知れないものにしていく。
いつか破滅が来るとわかっているから、
わたくしも柏木も、
今この瞬間の快楽に溺れ込んでいくのだ。
「好きだ……あなたが、
好きだ、
紗沙……! このまま――あなたにつながれたまま、
死んでしまいたい……!!」
「あっ、
あ……柏木……っ。
柏木、
わたくしも……。
ああ、
あ――ひあ……っ!!」
わたくしたちは夜が白々と明けるまで、
互いの身体を離そうとはしない。
一瞬の時間も惜しんで、
淫らに絡み合い続ける。
人間とはこんなにも快楽に貪欲になれるものなのかと、
我ながら驚くくらいに。
最初のコメントを投稿しよう!