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そのおふくろさまのところへ、
息子が暴れん坊の友達を連れて遊びに来たというわけらしい。
「ずいぶんにぎやかでございますわねえ。
ちょっと様子をのぞいてまいりましょうか」
小侍従は言った。
はしっこくて頭も口も回転の速い小侍従は、
この六条院でも早々と女房同士の横のつながりを築きつつある。
紫の上付きの女房や明石の君のところになどは、
まださすがにもぐり込めないものの、
敵を作らない性質の花散里の君の御殿や、
源氏の君の寵愛とは無縁の秋好中宮の御殿には、
いつの間にかするっと入り込めるようになっていた。
「どなたが遊びにいらしてるのか、
ちょっと見てまいりますわね」
「いいわよ、
小侍従。
わたくし、
興味ないわ」
実際、
小侍従を偵察に行かせる必要はなかった。
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