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もちろん、
柏木もわたくしを訪れることなどできない。
彼からの手紙すらも間遠になってしまった。
文を取り次いでくれていた弁の君が、
わたくしたちの関係が源氏の君に露見したと知って、
すっかり怯えてしまい、
これまでどおり手紙を運ぶのを嫌がっているらしい。
ようやくわたくしの手元に文が届く時には、
三、
四通まとまっていたりする。
小侍従がやかましくせっついてくれなければ、
柏木の文は弁の君の手元で全部握りつぶされてしまったかもしれない。
柏木に逢えない。
文もろくにもらえないなんて。
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