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そしてようやく葬儀が行われ、
大納言となった柏木の遺体は荼毘に付された。
……その亡骸も、
今となっては本物の柏木だったかどうかわからない。
もしかしたら柏木の亡骸は、
先にひっそりと火葬され、
埋葬されていたのかもしれない。
頼みにしていた長男に先立たれた太政大臣は、
その嘆きと心労に一気に老いやつれ、
かつての面影もなくなっていたという。
そして間もなく、
内裏でのすべての職を辞し、
政治の表舞台から完全に引退した。
廟堂に残ったのは頭の弁(とうのべん)、
兵衛の佐(ひょうえのすけ)など、
柏木のまだ若く未熟な弟たち。
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