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「やっぱりつまんなかったね。」 私達の映画デートは案の定つまらなくてすごく良かった。 このつまらなさの余韻を楽しもうと、私達は変な時間帯にファミレスに流れ込んだ。 「こうも予想通りにつまらないと逆に楽しいよね?清々しくて。」 「鈴木さんの物の捉え方ってすごいよね。別にいいけどさ。」 「猫かぶるのやめて思ったまま声に出してみようと思ってね。」 「かぶってたの?」 「多少。」 「ふぅん……。常に変なオーラは駄々漏れだったけどねぇ……。」 「ばれてたんなら話が早いよ。和君、ついでに私と結婚しよう?」 「っ!!!?」 和君が飲んでいたメロンソーダが鼻から出ていくのを私は見た。
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