2 それはちぐはぐな2日目

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またソファに戻っていく後ろ姿。 その向こうの景色が彼を通して見えてしまう。 一体どうしてこんな状況になったんだろうか。 そもそも秀さんは、何者なんだろう。 突然現れた彼は、抜群の存在感を見せつけるのに。 存在そのものは、実体のない、透けた体で。 さっきも、彼の透けた体の中に入ってしまった自分の腕に、どきっとした。 こんなことは、当たり前だけど初めてで。 なんとかして彼の何かを見つけられればと思うけれど。 一体、彼の何から探したらいいのかも、わからない。 そもそも。 どこに住んでいたとか。 彼のテリトリーの地域とか。 学生なのか、社会人なのかすら、わからない。 そして、どうして私のうちに、現れたのかも。 いや、既にこんな状況なんだから、そのどれもが当てはまらないのかもしれないけれど。 彼がここから出られる方法を、考えてあげなければと思う。 ずっとこのままってわけにはいかないしね。 ソファに座り、小説の続きに視線を落とす仕草を見つめて。 私はひそかに両手を握りしめた。
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