Act.1  おとうとのともだち

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「じゃあ、さ。 ねーちゃんは、シンタローのこと、好き?」 今度はこちらが噴き出す番だった。 「なにそれ。 それは確かに、しんちゃんのこと好きだけど。 しんちゃんは、あんたと同じで弟みたいなもんだし、そもそもしんちゃんは、他に好きな人がいるっぽいし」 「はぁ!?」今日一番の食いつきで、哲太が立ち上がった。 「それ、どこ情報よ!」 「なんとなく、ね」 ここで詳しい話をしては、しんちゃんがあまりにも可哀そうなので、濁しておくことにする。 弟は、今度はへなへなと席についた。 「あ、そう……」 弟の、なにか言いたそうな顔と、唐突な質問が、やけに心にひっかかった。
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